Nikon Z8 vs Z6ii スペック比較【Nikon Z8 レビュー】

2023/5/11更新

Nikon Z8 vs Z6ii スペック比較

Nikon Z8 vs Z6ii（実際のボディサイズ比率で表示）

Nikon Z6ii vs Z8 vs Z9を比較（筆者撮影、クリックで大きな画像を表示）

ニコンのミラーレス一眼カメラシリーズ、Zシリーズの最新機種、Z8が2023年5月に新登場した。この記事では、Nikon Z8 vs Nikon Z6iiの両機種のスペックを比較し、どちらのカメラがあなたに適した選択肢かを解説する。

Nikon Z8 vs Z6ii スペック比較表

Nikon Z8の仕様がNikon Z6iiと異なる点については赤字で表示する。

Nikon Z8 ⇒ ニコン公式ページ	Nikon Z6ii ⇒ ニコン公式ページ
発売日
2023/5/26	2020/11/6
有効画素数
4571万画素	2450万画素
画質モード
RAW 14ビット（ロスレス、高効率）、JPEG、HEIF 10ビット	RAW 12/14ビット（ロスレス圧縮、圧縮、非圧縮）、サイズL/M/S選択可能（サイズM/Sは12ビット、ロスレス圧縮に固定）、JPEG
記録媒体（ダブルスロット）
CFexpress Type B（XQD） SD（UHS-II）	CFexpress Type B（XQD） SD（UHS-II）
ISO感度
Lo 1、ISO 64～25600、Hi 2	Lo 1、ISO 100～51200、Hi 2
オートフォーカス検出範囲（ISO 100、f/1.2レンズ使用時、温度20°C）
ｰ7～19EV（スターライトビュー有効時：ｰ9～19 EV）	ｰ4.5～19EV（ローライトAF時：ｰ6～19 EV）
フォーカスポイント
493点	273点
ファインダー
電子ビューファインダー、1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット、明るさ調整可能（オート、マニュアル18段階）、カラーカスタマイズ可能、高フレームレート表示可能	電子ビューファインダー、1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット、明るさ調整可能（オート、マニュアル11段階）、カラーカスタマイズ可能
背面液晶モニター
チルト式8cm/3.2型TFT液晶モニター（タッチパネル）、約210万ドット、視野角170°、視野率約100％、明るさ調整可能（マニュアル15段階）、カラーカスタマイズ可能、縦横チルト可能	チルト式8cm/3.2型TFT液晶モニター（タッチパネル）、約210万ドット、視野角170°、視野率約100％、明るさ調整可能（マニュアル11段階）、カラーカスタマイズ可能、横チルトのみ可能
シャッター
電子シャッター、センサーシールド	電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッター
シャッタースピード
1/32000～30秒（ステップ幅：1/3、1/2、1ステップに変更可能、撮影モードMでは900秒まで延長可能）、Bulb、Time	1/8000～30秒（ステップ幅：1/3、1/2、1ステップに変更可能、撮影モードMでは900秒まで延長可能）、Bulb、Time
連続撮影速度
・低速連続撮影：約1～10コマ/秒・高速連続撮影：約10～20コマ/秒・ハイスピードフレームキャプチャ（C30）：約30コマ/秒・ハイスピードフレームキャプチャ（C60）：約60コマ/秒・ハイスピードフレームキャプチャ（C120）：約120コマ/秒	・低速連続撮影：約1～5コマ/秒・高速連続撮影：約5.5コマ/秒・高速連続撮影（拡張）：約14コマ/秒（14ビットRAW設定時：約10コマ/秒）
撮影可能コマ数（バッテリーの持ち）
ファインダー利用時：約340コマ	ファインダー利用時：約400コマ
有線LAN
無し	無し
Wi-Fi（無線LAN）
Wi-Fi (2.4GHz、5GHz)	Wi-Fi (2.4GHz、5GHz)
Bluetooth
有り	有り
シンクロターミナル
無し	無し
音声メモマイク
無し	無し
内蔵位置情報機能
無し	無し
寸法
約144×118.5×83mm	約134×100.5×69.5mm
質量（バッテリー、メモリーカードを含む）
910g	705g

Nikon Z8 vs Z6ii スペック比較、主な違い

Nikon Z8のシャッターは電子シャッターのみ（メカニカルシャッター非搭載）

Nikon Z8はメカニカルシャッターが搭載されておらず、電子シャッターのみである。

Nikon Z8はメカニカルシャッターが無いのでシャッター耐久を気にせずに何枚でも連写できるというメリットがある。

ちなみに、Nikon Z6iiに搭載されているメカニカルシャッターの耐久回数は約20万回である。

Nikon Z6iiも電子シャッター機能を使うことができるが、、スキャン速度が遅いのでローリングシャッター現象が発生してしまうが、Nikon Z8の電子シャッターはスキャン速度が高速のため、ほとんどローリングシャッターを気にせず撮影することができる。

Nikon Z6iiの電子シャッターを使用するとフリッカー軽減機能を使用できないが、Nikon Z8は電子シャッターにもかかわらずフリッカー軽減機能を使用できる。

関連記事：電子シャッターのメリット、デメリット

Nikon Z8は約4500万画素の高画素機

Nikon Z8は、4571万画素という高画素機であり、細部まで美しく描写することが可能である。

一方、Nikon Z6iiは2450万画素で、高画素機に比べると少し劣るが、十分な解像度を持っている。

Nikon Z8 vs Nikon Z6ii、ISO感度の違い

Nikon Z8のISO感度はISO 64～25600で、低感度から高感度まで対応し、豊富な表現力を持っている。

Nikon Z6iiはISO 100～51200と、より高い感度設定が可能で、暗い場面でもノイズを抑えた撮影ができる。

Nikon Z8は低感度側の感度がISO 64のため、日中の明るい屋外でNIKKOR Z 50mm f/1.2 Sなどの明るいレンズを使う際に開放絞りで撮影する際にも役立つ（Nikon Z8は、さらに、シャッター速度を1/32000まで使える）。

Nikon Z8の高感度側の帖用ISO感度はNikon Z6iiの約1段低いISO 25600であるが、通常の使用ではISO感度が足りないと感じる場面は少ない。例えば室内でフラッシュなしでスナップ撮影を行う際は、ISO 2500〜3200、1/250、f/5.6で撮影できる。ナイターで行われるサッカーやフットサル撮影を行う際は、ISO 12800〜20000、1/800〜1/1000、f/2.8程度で撮影できる（スポーツ撮影で、早いシャッター速度で撮影する際は明るいレンズが必要になる）。

Nikon Z8を使って高感度撮影する際に、ノイズが気になる際は、Adobe LrC（Lightroom）などの写真編集ソフトでノイズ除去を行うことにより気にならないレベルまでノイズを取り除くことが可能だ。

Nikon Z8の背面液晶は、4軸チルトなので縦横チルトできる

Nikon Z8の背面モニターは、Nikon Z9で使い勝手が良かった横位置撮影時も縦位置撮影時も上下方向に可動できる縦横4軸チルト式画像モニターを採用している。

一方、Nikon Z6iiのチルト液晶は横チルトのみのため、縦位置撮影時にローアングル、ハイアングル撮影を行う際に使い勝手が（Nikon Z8、Z9よりも）劣る。

Nikon Z8は、ファインダーを高フレームレート表示できる

Nikon Z8は、ファインダーを高フレームレート（120fps）表示設定できる。

Nikon Z6iiのファインダーは、60fps表示だったので、高速にファインダー内を横切る被写体を撮影する際や、縄跳びをジャンプする人物を撮影する際も、ほんの僅かな表示の遅れにより構図合わせやタイミング合わせが難しいと感じることがあるが、Nikon Z8は、Nikon Z9と同様に高フレームレート表示できるので動体撮影に最適である。

Nikon Z8、Z6ii フォーカスポイントを比較

Nikon Z7iiのフォーカスポイントは493点
Nikon Z8のフォーカスポイントは493点（筆者撮影）

Nikon Z6iiのフォーカスポイントは273点（筆者撮影）

Nikon D6のフォーカスポイントは中央部分のみ
【おまけ】Nikon D6のフォーカスポイントは105点、中央部分のみ（筆者撮影）

Nikon Z8のフォーカスポイントは493点ある。Nikon Z6iiのフォーカスポイントは273点で、かつ一つずつのフォーカスポイントが大きかったので多人数を撮影する際に小さく見える人物にAFポイントを合わせるのが難しかったが、Nikon Z8はフォーカスポイントが（Nikon Z9と同様に）小さいので使い勝手が良くなった。

【おまけ】一眼レフのフォーカスポイントはファインダー内の中央のみなので、上記写真の構図のようにスポーツ撮影する際には人物の「顔」ではなく、人物の「お腹付近（中央）」でフォーカス合わせを行う、というテクニックを使う。

Nikon Z8、Nikon Z6iiともにファインダー内の90％以上の広い範囲でフォーカスポイントがあるので人物の顔位置で（しかも、人物認識機能を使って）フォーカス合わせができる。

Nikon Z8にはセンサーシールドが付いている

Nikon Z8にはセンサーシールドがついているので（電源をオフして）レンズ交換を行う際にセンサーにゴミが付着しづらいというメリットがある（電源OFF時にセンサーシールドを閉じる/閉じないは設定で変更できる）。

バッテリーの持ちは通常撮影には十分

Nikon Z8のバッテリーはNikon Z6ii、Nikon D850と同じEN-EL15が採用されている。

Nikon Z6iiのスペック上の撮影枚数は約400枚であるが、実際にスナップ撮影に使う際は、1000枚以上撮影できる。 Nikon Z8のスペック上の撮影可能枚数は340枚であるが、通常撮影には十分な電池の持ちである。

プロの撮影現場でNikon Z8を使用する方は、撮影予定枚数÷（500〜1000）本程度の予備バッテリーを持参するのが良いだろう。

関連記事： Nikon Z9、バッテリーの持ち

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Nikon Z8 vs Z6ii スペック比較

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