ファームウェア Ver5.00、進化し続けるNikon Z9【Nikon Z9 レビュー】

2024/3/13更新

ファームウェア Ver5.00、進化し続けるNikon Z9

Nikon Z9のファームウェアVer.5.00
Nikon Z9、ファームウェア5.00へのアップデートで進化が半端ない

Nikon Z9のファームウェアアップデート方法の詳細は次のページで確認できる。　
⇒ Nikon Z9、ファームウェアアップデート方法

本ページでは、Nikon Z9のファームウェアを5.00にアップデートすると何が変わるかについてわかりやすく説明する。

上記写真は、ファームウェアVer.5.00へアップデート後のファームウェアバージョン確認画面である。

C 5.00はカメラのファームウェア5.00、LF 1.10はレンズのファームウェア1.10、G 0.07はGNSS モジュールのファームウェアバージョン 0.07であることを意味する。

Nikon Z9、ファームウェア Ver 5.00に初めてアップデートする際は2回のアップデートが必要

Nikon Z9のファームウェアVer.5.00、1回目のアップデート
Nikon Z9、1回目のアップデート完了後、カメラファームはVer.5.00にアップデートされたがGNSSモジュールのバージョンは0.07だった。

Nikon Z9のファームウェアVer.5.00、2回目のアップデート
Nikon Z9、2回目のアップデート完了後、GNSS モジュールのファームウェアバージョンが0.17にアップデートできた。

ニコン公式のアップデート手順説明が少々わかりづらいが、Nikon Z9のファームウェアのVer.5.00を含めた最新版にアップデートするには同じファームウェアデータを使って2回のファームウェアアップデートが必要であることが分かった。

上記写真の通り、最初のアップデートで、カメラファームウェアがVer.4.10⇒Ver.5.00にアップデートできたが、GNESSファームウェアバージョンは「G 0.07」と表示されていた。ニコンのファームウェアアップデート説明を確認すると

※ GNSS モジュールのファームウェア「G」が 0.17 の場合はすでに改善済みのため、2 回目のバージョンアップは必要ありません。

と記載されているが、「G 0.07」と表示されていたので、数字に「7」が含まれていたのであれっ？0.07とは？説明書の0.17が記載間違いだろうか？と思ってさらに確認してみたところ、

1回目のアップデートでカメラファームウェアを5.00へデートし、1回目のアップデートでGNESファームウェアを0.17にアップデートできることが分かった。

Nikon Z9、ファームウェア Ver 5.00へのアップデートでさらに、さらに進化した

2021年12月24日に発売されたNikon Z9、今回2024年3月13日にファームウェアVer.5.00が発表された。バージョン1からバージョン5へ、合計4回目のメジャーアップデートだ。

Nikon Z9、ファームウェア C:Ver.4.10 ⇒ C:Ver.5.00 への変更内容は次の通りだ（2023/3/13）。

■ 静止画撮影関連

[静止画撮影メニュー]>[オートキャプチャー]に以下の機能追加と変更を行いました。

[ハイスピードフレームキャプチャー+]にレリーズモード[C15]を追加しました。
[静止画撮影メニュー]>[高周波フリッカー低減]に周波数設定モードを追加し、周波数のプリセットを設定できるようにしました。
[ピクチャーコントロール]に[リッチトーンポートレート]を追加しました。
[静止画撮影メニュー]に[人物印象調整]を追加しました。
[静止画撮影メニュー]に[美肌効果]を追加しました。
[静止画撮影メニュー]にノイズ低減処理の種類を選ぶ[高感度ノイズ処理モード]を追加しました。
[静止画撮影メニュー]>[画質モード設定]>[画質モード(HSFC)]に[ハイスピードフレームキャプチャ-+]撮影時の画質を設定する機能を追加しました。
ライブビュー拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようにしました。
Profoto A10 の LED 定常光を AF 補助光として使用可能になりました。

■ 動画撮影関連

[動画撮影メニュー]>[オートキャプチャー]に以下の機能追加と変更を行いました。

ピクチャーコントロールに[リッチトーンポートレート]を追加しました。
[動画撮影メニュー]に[人物印象調整]を追加しました。
[動画撮影メニュー]に[美肌効果]を追加しました。
[動画撮影メニュー]>[ハイレゾズーム]に以下の機能の追加および変更をしました。

ライブビュー拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようにしました。

■ 再生関連

動画再生時のiメニュー項目に[再生の速度]を追加しました。
再生時のiメニュー[画像編集]に[画像編集機能のカスタマイズ]を追加しました。
[再生メニュー]に[縦横位置情報の記録]を追加しました。
[再生メニュー]>[グループ再生の設定]に[自動連続再生の設定]を追加しました。
画像送り中にカメラの姿勢変化を検出時、画像送り中は操作を継続するよう変更しました。
動画再生時に、現在の再生速度を 1 コマ表示モードの画面上に表示するよう変更しました。
RAW 画像再生時の i メニュー[画像編集]>[リサイズ]に[4608 x 3072;14.2M]を追加しました。

以下の[カスタムメニュー]に割り当て可能なボタン、割り当てられる機能を追加しました。

静止画モードと動画モード各々で撮影モードを設定可能にしました。

[カスタムメニュー]>a11[フォーカスポイント表示]に[フォーカスポイントの太さ]を追加しました。
[カスタムメニュー]>a14[MF時の絞り解放Lv]を追加しました。
[カスタムメニュー]>d19 と g17 に[半押し拡大解除(MF)]を追加しました。
撮影機能の呼び出し(ホールド)中に露出補正とホワイトバランスの設定の変更が可能になりました。
[セットアップメニュー]の[カード初期化(フォーマット)]で物理フォーマットの手順を変更しました。

動画撮影モード時、メモリーカード高温の注意表示の表示位置を変更しました。

ATOMOS AirGlu BT と接続時、接続が切断したとき、または接続が不安定なときに警告表示を行うようにしました。
スマートフォンとの無線接続方法として[Wi-Fi接続(ステーションモード)]を追加しました。
[ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]でポート番号を指定できるようになりました。
[ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]に[送信時の HEIF 変換]を追加しました。

リモートグリップ MC-N10 と ATOMOS AirGlu BT の併用が可能になりました。
IP アドレスを自動取得後、自動取得を OFF にしても取得したアドレスを保持するよう対応しました。
TCP / IP 編集画面にて、自動取得したゲートウェイ / DNS サーバーのアドレスを表示するよう対応しました。
送信時に画像ファイルがリネームされた場合、画像ファイル名と音声ファイル名を一致させるよう対応しました。

[AF エリアモード]が[3D- トラッキング]に設定され、かつ人物が大きく写っている場合、AF エリアの近くに瞳の検出枠があるときは、AF エリアに近い瞳を優先してピントを合わせるようにしました。
[静止画撮影メニュー]>[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定した場合、シャッターをきるときに撮影画面が一瞬暗くなりますが、暗くなる時間を短縮しました。
[カスタムメニュー]>d12[赤色画面表示]で、[表示モード1]或いは[表示モード2]に設定しているときの RGB ヒストグラム表示を見やすくしました。
[セットアップメニュー]>[ファームウェアバージョン]に GNSS モジュールのファームウェア「G」も表示するよう対応しました。
GNSS モジュールのファームウェアバージョンアップが可能になりました。

GNSS モジュールのファームウェアを更新しました。
以下の不具合を修正しました。

詳細アップデート内容は「Nikon Z9 ファームウェア5.00 ダウンロード（ニコン公式）」で確認できる。

Nikon Z9、ファームウェア Ver 5.00のここが嬉しい！

Nikon Z9のファームウェアVer.5.00、フォーカスポイントの太さを変更可能
Nikon Z9、ファームウェア5.00、フォーカスポイントの太さを太くできる！

[カスタムメニュー]>a11[フォーカスポイント表示]に[フォーカスポイントの太さ]を追加しました。

フォーカスポイントの太さを変更できる機能は、先行して2024/2/7にNikon Z8のファームウェアがVer 2.00に搭載されていた。

例えば晴天の運動場でスナップ撮影する際に、以前の「細いフォーカスポイント」ではフォーカスポイントが見づらいと感じることがあった。

それが、Nikon Z8 Ver.2.00の太いフォーカスポイントでは圧倒的に見やすくなり、Nikon Z8とNikon Z9を同時に使う際は、Nikon Z9の細いフォーカスポイントが相対的に見づらく感じ、自分の目が悪くなってしたのだろうか？と感じるほどだった。

お願い！フォーカスポイントを太くする機能だけでも早くNikon Z9に搭載して欲しい！と思っていたところ、Nikon Z8 Ver.2.00と同様に今回Nikon Z9 Ver.5.00でフォーカスポイントの太さを変更できるようになった。

フォーカスポイントの見やすさ、という点では、Nikonのフラッグシップ一眼レフ機 Nikon D6のフォーカスポイントはLED発光方式のため圧倒的に見やすいが、今回Nikon Z9のVer.5.00へのアップデートにより、フォーカスポイントの見やすさがNikon D6と同等に見やすくなったと感じている。

Nikon Z9、Profoto A10のLED 定常光を AF 補助光として使用可能になった

Nikonスピードライト vs Profoto A10
左から順にNikon SB-800、SB-910、SB-5000、Profoto　A10（筆者撮影）

Nikon Z9は、カメラボディに緑色LEDのAF補助光機能が付いているが、今回Ver.5.00へのアップデートでProfoto A10を使用している際は、Profoto A10のLED定常光（電球色）をAF補助光として使えるようになった。

なお、AF補助光機能は、フォーカスモードがAF-Sの時のみ使用でき、AF-Cモードの時はAF補助光は発光しない。

カメラボディ内蔵のAF補助光と比較してProfoto A10のLED定常光を使用するメリットは次の通りである。

Nikon Z9のカメラボディに内蔵の緑色AF補助光は、カメラマウントに近い位置に光源があるので、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8を使用する際にフードを使っている場合は、フードが邪魔になり、AF補助光がファインダー内の中央部分よりも左下にはととか無かった（フードで影になった）。

Profoto A10のLED定常光ライトはホットシューよりも高い位置にあり、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8のような大きなフードを使う際もファインダー内の見える位置全体にAF補助光を当てられるというメリットがある。

ne.tv レビュー | サイトマップ | お問い合わせ、撮影依頼、レビュー依頼 ※本サイトは、一人のNIKONファンが運営しているものであり、各メーカーによる提供はありません。各機材も自腹購入したものです。商品名、メーカー名は、各社の登録商標です。AmazonへのリンクはAmazonとの契約によりアソシエイトリンクを使用しており、購入代金の一部が筆者に入る仕組みになっています。

ファームウェア Ver5.00、進化し続けるNikon Z9

Nikon Z9、ファームウェア Ver5.00の進化についてわかりやすく解説