Nikon D6とNikon D850を比較レビュー

2021/6/10更新

Nikon D6 vs D850を比較

Nikon D6 vs D850
Nikon D6(左) vs Nikon D850(右)(筆者撮影)

2020年6月に発売されたNikon D6と2017年9月8日に発売されたNikon D850を比較する。これからNikon D6を購入するかD850を購入するか迷っている方、またはD850を使っている方がD6を購入する迷っている方などに向けてその両機の違い、両方を所有するメリットについて分かりやすく解説する。

筆者はD6、D850、Z6iiを所有しているが、用途により使い分けしつつ、撮影現場には2〜3台を持って行くことが多い。

写真左はNikon D6+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR。スクールフォト、取材写真撮影時に一番使用するレンズである。

写真右はNikon D850+PC NIKKOR 19mm f/4E EDにRRS(Really Right Stuff社)のLプレートを付けている。建築写真を撮影する際のレンズとボディである。Lプレートを使うことにより、縦位置、横位置を素早く切り替えながら三脚脚撮影を行うことができる。RSS社のLプレート、雲台、三脚については後日別途レビューを行う予定。

Nikon D6、D850とは

Nikon D6はニコンのフラグシップ機でありスポーツカメラマンや報道カメラマン向けに開発されたカメラである。Nikon D850はニコンの高画素ハイアマチュア機である。

Nikon D6とNikon D850のスペックを比較

まずは、D6、D850のカタログスペックを比較する。

製品名
Nikon D6 Nikon D850
発売日
2020年6月5日 2017年9月8日
有効画素数
2082万画素(5568×3712ピクセル) 4689万画素(8256×5504ピクセル)
記録媒体
「CFexpressカード(Type B)or XQDカード」のダブルスロット CFexpressカード(Type B)※・XQDカード、SD系カード(SDXC、SDHC、SD、SDXC・SDHCはUHS-II規格に対応)のダブルスロット
※ファームウェアアップでCFexpressカードに対応
ファインダー
電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッター 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター(静音撮影、静音連続撮影、ミラーアップ撮影時)
シャッター
視野率100%
約0.72倍(50mm f/1.4レンズ使用)
視野率100%
約0.75倍(50mm f/1.4レンズ使用)
寸法
約160×163×92mm 約146×124×78.5mm
質量
約1450g(バッテリーおよびCFexpressカード2枚を含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く)、約1270g(本体のみ) 約1005g(バッテリーおよびXQDカードを含む、ボディーキャップを除く)、約915g(本体のみ)
約1445g(マルチパワーバッテリーパックMB-D18+EN-EL18バッテリー+XQDカード)
連続撮影速度
高速連続撮影:約10~14コマ/秒
低速連続撮影:約1~10コマ/秒
静音撮影:約1~5コマ/秒
高速連続撮影:約7コマ/秒
低速連続撮影:約1~6コマ/秒
静音撮影:約3コマ/秒
マルチパワーバッテリーパック MB-D18(電源がEN-EL18bの場合)使用時
高速連続撮影:約9コマ/秒
低速連続撮影:約1~8コマ/秒
静音撮影:約3コマ/秒
電池寿命(撮影可能コマ数)
・撮影可能コマ数(1コマ撮影モード):約3580コマ(CIPA規格準拠)
・撮影可能コマ数(連続撮影モード):約8670コマ(ニコン社試験条件)
・動画撮影可能時間:約105分(CIPA規格による実撮影電池寿命)
約1840コマ(カメラ本体でLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15bまたはEN-EL15aまたはEN-EL15使用時)CIPA規格準拠
約3300コマ(マルチパワーバッテリーパック MB-D18+EN-EL18b使用時)
ISO感度
ISO 100~102400(ステップ幅:1/3、1/2、1ステップに変更可能)、拡張するとISO 50~3280000相当まで対応 ISO 64~25600(1/3、1/2、1ステップ)、ISO 64に対し約0.3、0.5、0.7、1段(ISO 32相当)の減感、ISO 25600に対し約0.3、0.5、0.7、1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御が可能
シャッター耐久
40万回 20万回
実勢価格
約72万円(税込) 約31万円(税込)

D6 vs D850 価格の違い

2020年6月現在の実売価格を比較すると、Nikon D6は約72万円(税込)、Nikon D850は約31万円と2倍以上の開きがある。価格を見るとNikon D6×1台の価格でNikon D850×2台を購入してもおつりがくる計算である。

D6 vs D850 耐久性能に2倍の差がある

シャッター耐久を見れば分かる通り、D6はD850の2倍の耐久性能が高い。シャッター耐久1枚当たりの価格で比較すると、

D6のショット単価 = 72万円 ÷ 40万shot = 1.8枚/shot
D850のショット単価 = 31万円 ÷ 20万shot = 1.55枚/shot

となり、両機シャッター1ショット当たりの単価の差は小さくなる。

もし、年間数十万ショット撮影するなら耐久性能、故障率の低さを考えてフラグシップ機であるD6を選ぶのが良いだろう。

趣味で撮影するだけ、年間数万ショットも撮影しないのなら耐久性能以外の性能で比較すれば良いだろう。

D6 vs D850 連写性能に2倍の差がある

D6は連写性能が格段に優れており、D850の最大7コマ/秒に対して2倍の最大14コマ/秒で撮影できる。

D6の方がD850よりも2倍高性能?

しかし、全てのスペックがD6の方が上かというとそうでも無い部分もあり、例えば有効画素数はD6が2082万画素(5568×3712ピクセル)に対してD850は4689万画素(8256×5504ピクセル)と有効画素数が2倍以上大きい。

D6、D850それぞれ撮影に適した場面、適さない場面があり各スペックの違い、使い方の違いに順番に見ていく。


D6 vs D850 有効画素数の違い。D6、2082万画素のメリット・デメリット

D6の有効画素数は2082万画素であり、D850の有効画素数は4689万画素である。

画素数で2082万画素、4689万画素と言われてもどちらがいいの?どれだけ違うの?と思うかも知れません。それではもう少し分かりやすく撮影画像のピクセル数で比較してみると

D6(2082万画素) ⇒ 5568×3712ピクセル
D850(4689万画素) ⇒ 8256×5504ピクセル

長辺ピクセルで比較すると、5568ピクセルと8256ピクセルなのでその差は1:約1.48であり約1.5倍の差であることが分かる。

D850の4689万画素と比較すると、D6の2082万画素は次のようなメリット、デメリットがある。

D6、2082万画素の【メリット】:◎常用ISO感度が高い

Dの有効画素数は2082万画素なので、24mm × 36mmのフルサイズセンサー(ニコンの場合、実際は23.9mm × 35.9mm)の中をメッシュ状に2082万画素のセンサーが敷き詰められている。D850の有効画素4689万画素と比較すると、1画素当たりの面積が約2倍D6の方が広く、面積が広い分1画素当たりにより多くの光を受けることができる。

光をより多く受けることができるのでD6は、D850よりもISO感度をより高く設定できる。同じISO感度なら、画素数が低いD6の方が画質は良くなる。

室内撮影時などの暗い場面で撮影する時も、より高いISO感度で撮影できるD6の方がシャッタースピードを早く、絞りを絞り込むことができ手ぶれやピンボケによる影響を受けづらく、確実に良い写真を撮影できる確率が上がる。

同じISO感度で撮影する場合は、1画素あたりにより多くの光を受け止められる分D6の方が良い画質で撮影できるというメリットがある。

D6、2082万画素の【メリット】:◎画像データが小さくて扱いやすい

D6、D850の画像サイズを比較すると次表の通りである。

画質モード Nikon D6 Nikon D850
RAW
(ロスレス圧縮RAW/14ビット記録
25.1MB 51.6MB
JPG FINE L 10.8MB 22.0MB
JPG NORMAL L 5.7MB 11.5MB
JPG BASIC L 2.6MB 4.2MB

上記の通り、D6の画像サイズは概ねD850の半分程度であることが分かる。

D6の画像ファイルがD850と比べて約半分と小さい分、容量の同じメモリーカードには2倍の画像を記録でき、同じ枚数の画像を記録するなら、メモリーカード容量は半分で済む。

撮影終了後にPCに画像転送してセレクト、レタッチ作業を行う際もD6は画像サイズが小さいのでサクサクとより高速に操作を行うことができ、バックアップに必要なハードディスク容量も少なくて済むというメリットがある。

D6、2082万画素の【デメリット】:×D850と比べるとトリミング耐性が若干劣る

D6とD850の最大画素数で撮影した画像の長辺ピクセル数を比較すると、D6は5568ピクセル、D850は8256ピクセルなので、D850の方がより多くトリミングしても大きなピクセル画像を維持できることが分かる。詳細は

関連記事: Nikon D6のトリミング耐性、D850のトリミング耐性を検証、比較

に記載しているが撮影した写真をトリミングしてより良い構図の画像を切り出すとするとD850の方が有利になる。

では、最終的に必要な画像の長辺ピクセル数いくつだろうと考えてみる。

筆者はスクールフォトやスポーツフォトの撮影を受託しているが納品画像のピクセル数は長辺が2250~2500ピクセルが求めらる。

長辺ピクセル数2250ピクセルあればLサイズの写真をプリントしたとしても十分な画質を得られる。また写真をウェブ利用するのであれば長辺2000ピクセルもあれば十分だろう。

D6でLサイズ撮影した場合、長辺は5568ピクセルであるが、短辺でさえ3712ピクセルもあり、つまり、D6で横位置撮影した写真を縦位置写真にトリミングしても納品ピクセル数として十分な画像品質を維持できることが分かる。

つまり、納品品質を考えるとD6の有効画素数(ピクセル数)で十分以上に高スペックであり、D850の4689万画素はオーバースペックであるとも言える。N

スポーツフォト撮影時には納期が当日、またや翌日昼までなどと短いので、あえて、D6の設定で画素数を落として2784×1856ピクセル(サイズS、NORMAL品質:2.0MB)でJPG記録したデータをそのまま納品することもあるくらいである。

A3サイズ以上の大きなプリント写真を撮影するための広告写真分野や、より高精細な画像が求められる建築写真分野ではD850の D850の4544万(8256×5504)ピクセルが生きてくるだろう。

D6やD850を購入してどんな写真を撮影するか、その写真を何に使うかによって本当に必要な有効画素数がいくつであるか考えてみよう。

D6、2082万画素の【デメリット】:×D850と比べると、写真合成、写真修正耐性が若干劣る

スポーツ写真、スナップ写真を撮影する際は、写真を合成、または一部修正する必要性はほぼ無いが、建築写真撮影や人物撮影を行う際は写真の修正が必要となることがある。

例えば、建物外観を撮影した写真から電線を消去する作業を行う場合、高画素機のNikon D850で撮影した写真の方が細かい電線を、まるで元々電線が存在しなかったかのように修正することもできる。

人物写真撮影した際の、飛び出た髪の毛を消去したり、肌を滑らかに修正する際も高解像度写真を撮影できるD850で撮影した写真の方が修正しやすい。

Nikon D850で撮影した4544万(8256×5504)ピクセルの写真を416万(2500x1667)ピクセルに縮小すると、修正した箇所は修正したと分からないほど綺麗な写真ができあがる。

D6 vs D850、撮影コマ数の違い(バッテリーの持ちの違い)

Nikon D6の撮影コマ数は約3580コマ、Nikon D850の撮影コマ数は約1840コマである。いずれも、ミラーレスカメラと比較すると十分な撮影コマ数なのでNikon D850で撮影する際は電池を3本ほど持って行けば通常の撮影では1日中電池切れになることは無い。Nikon D6の場合は電池2本を持って行けばフルタイム(1日で7000枚を超える)撮影にも十分対応できる。

スクールフォトやスポーツ撮影の現場では、1日の撮影枚数が2000~8000枚程度になることもあるので、Nikon D850にはマルチパワーバッテリーパックを使用することもあるが、マルチパワーバッテリーパックに電池を入れるとD850の重さが約435g増えてほぼNikon D6と同じ重さになる。

標準ズームレンズと、望遠ズームレンズを使用する2台体制で撮影する際は機材がとても重たくなってしまうので2台体制で撮影する際は、D850にはバッテリーパックを使わないことが多い。

D6 vs D850、重さの違い

Nikon D6ボディーは電池込みで1450g、Nikon D850ボディは電池込みで約1005gである。

D6 vs D850、スポーツ撮影時の重さはほぼ同じ

筆者の場合、D850でスポーツ撮影を行う場合、連写性能とバッテリーの持ちを上げるためにNikon D850にマルチパワーバッテリーパックを付けて撮影することがある。

Nikon D850のボディ重量1005gに加えてマルチパワーバッテリーパック(EN-EL18b装着時)435gが増えて合計1440gとなり、D6とほぼ同じ重さになる。

D6 vs D850、山にカメラを持って行くなら軽い方が良い

山岳写真を撮影するために一眼レフを使うなら、D6よりも軽いD850が良いだろう。画質を求めないなら今の時代、一眼レフでなくスマホを使えば良い、という話もある。

D6 vs D850、連写性能、バッテリーの持ちに高スペックを求めないならD850

筆者は建築写真撮影時には、撮影枚数が多くても300枚程度(撮影枚数100枚×ブラケッティング3枚=999枚)のため、Nikon D850のみを持って出かけることが多い。

スクールフォト撮影時にはD6、D850の2台体制、または+Z6iiの3台体制で撮影する。首から肩から2台のカメラをぶら下げて(各カメラには、24-70mm、70-200mmのレンズを使う)歩いて、しゃがんで、走って撮影するので少しでも軽い方が良いと思いD850には縦位置グリップを付けずに撮影する。

動き回る子供を撮影する際、室内の光量の少ない場面で撮影する際にD6の性能が生きてくることもあるが、D850×2台でも十分対応できると思う。

D6 vs D850、連写性能、バッテリーの持ちを求めるならD6が良い

スポーツ写真、運動会写真など、長時間撮影、連写撮影が必要ならD6を使うか、またはD850にマルチパワーバッテリーパックを付けて使用する。

D6 vs D850、連続撮影速度の違い

Nikon D850の連続撮影速度は最大7コマ/秒(マルチパワーバッテリーパックMB-D18を使用すると最大9コマ/秒まで向上)、Nikon D6の連続撮影速度は最大14コマ/秒である。

マラソン大会などのスポーツ撮影時には、Nikon D850にマルチパワーバッテリーパックを使用して9コマ/秒に設定した上で、Nikon D6も同じ速度の9コマ/秒に設定した上で、信頼度の高いNikon D6をメイン機、予備機としてD850を使用する。

筆者の通常撮影の中では、7コマ〜9コマ/秒で撮影できれば必要十分な連写性能である。

サッカーやフットサルなど、動きの速いスポーツ撮影を行う際に、撮影した写真の中から良い構図の写真を選択するために、Nikon D6の14コマ/秒連写で撮影することはたまにあるが、連写撮影を多用すると撮影後のセレクト作業に時間がかかってしまうので、できるだけ連写は使わずにシングルショットで撮影している。

D6 vs D850、AF・シャッター反応速度の違い

これは使った実感ではかなり違う。D6とD850を比較すると、D6の方が体感で1.5倍ほど優れていると感じる。

Nikon D6は、シャッターを押した瞬間にフォーカスが合い、瞬時にシャッターが切れる。まるで被写体までの距離をあらかじめ知っているかのように、なんの迷いも無く瞬時にAFが合う。これがフラッグシップ機の性能だ。

Nikon D850も、ミラーレスカメラであるNikon Z6iiと比較すると圧倒的にAFが早く、動体撮影を行う際も狙った瞬間を撮影できることに変わりが無いが、それでもNikon D6の方が遙かに優れている。

例えば、目の前で大縄飛びをする子どもがジャンプした瞬間を撮影する場合、Nikon D6ならほぼ100%の確率で、ワンショット撮影で狙った瞬間を撮影できる。縄跳びを3回する子どもがジャンプする瞬間を3ショット撮るなら、シングルショット×3回で狙った瞬間を撮影できる。

D850でもほぼ同じショットを撮影できるが、D6と比較すると、ほんの少しだけタイミングがずれてしまう感覚がある。

Nikon D6なら、ファインダーを覗いて撮影した瞬間、思った瞬間、シャッターを押した瞬間に撮影できる安心感が圧倒的にある。

また、Nikon D6のファインダーはとてもクリアで明るく見やすいので、シャッターを切った瞬間に相手が目をつむったかどうかも確実に分かる。

目の前を複雑に素早く動く動体を撮影するなら、Nikon D6が圧倒的におすすめである。

D6 vs D850、ISO感度の違い

Nikon D6の常用ISO感度はISO 100~102400、Nikon D850の常用ISO感度はISO 64~25600である。筆者の現場では、最大ISO6400まで使用することがあり、どちらのカメラも(一昔前のカメラに比べると)十分過ぎる性能のため、高感度耐性に助けられている。

しかし両者を比べるとより高感度なNikon D6で撮影した方が生データを見るとより綺麗に撮影できる。しかし、納品時に長辺2500~3000ピクセルに縮小するため、多少のノイズがあったとしても、Lightroomでノイズ軽減処理を使用すると両者のノイズ耐性の違いはISO6400までは区別が付かない程度である(どちらも高性能である)。

保育園の発表会や、ナイターで行われるフットサルなどの比較的暗い場面で高速シャッター(1/500〜1/1000sec以上)で少し絞りを絞りたい際にさらに感度を上げてISO 12800〜ISO 32000で撮影しても、D6なら十分以上に使える写真を撮影できている。

D6 vs D850、どちらがおすすめ?

Nikon D6とNikon D850のどちらがおすすめかというと、両機種とも一長一短があり、どちらがおすすめかは一概には言えない。

お金に余裕がある方はNikon D6を買っておけば間違い無いわけではなく、Nikon D850の方が圧倒的高画素なので万能であるとも言えない。

カメラを使って収入を得ている方、お金に余裕がある方ならD6、D850の両方を購入するのが様々な場面で使い分けできるので、また2台体制でバックアップ機としても使えるのでおすすめである。

高画素≠高画質

カメラメーカーやスマホメーカーが、画素数4000万画素、画素数6000万画素、画素数1億画素と画素数推しで宣伝をするので画素数が多い方が高画質、というイメージがあるかも知れないが、実際は高画素≠(ノットイコール)高画質である。

画素数が多いと⇒1画素当たりの面積が小さくなるので⇒1画素あたりに受ける光の量が少なくなり⇒感度低くなり⇒暗い場面で高感度撮影しようとすると写真にノイズが乗りやすくなってしまう。と説明しても分かりづらいかも知れない。だからメーカーをカメラを売るときに画素数をアピールするのだろう。

では、写真を画面で見る場合、または写真をプリントする場合にいったいどれくらいの画素数があれば十分かを考えてみよう。A4サイズのプリント用紙(297mm x 210mm)に300dpi(ドット パー インチ)で印刷するとすると、1インチ=25.4mmなので、

長辺297mmあたり ⇒ 297mm ÷ 25.4mm × 300ドット = 3508ドット
短辺210mmあたり ⇒ 210mm ÷ 25.4mm × 300ドット = 2480ドット

なので、A4プリント用紙全体のドット数(画素数)は

A4プリント用紙全体のドット数(画素数)は = 3508 × 2480 = 870万画素

である。同様に、A3サイズで計算すると、A3サイズは420mm × 297mmなので、

A3プリント用紙全体のドット数(画素数)は = 4960 × 3508 = 1740万画素

である。上記の通り、A4サイズ程度にプリントするなら1000万画素で撮影すれば十分、A3サイズにプリントする場合も2000万画素(Nikon D6の画素数=2082万画素)あれば十分と言える。

パソコンの画面いっぱいに写真を見る場合は、例えば16インチのMacBook Proの画面サイズは3072 x 1920ピクセルなので

16インチ MacBook Proの画面画素数 = 3072 × 1920 = 590万画素

である。上記から4000万画素を超えるような高画素カメラはオーバースペックでは無いだろうか。

高画素が役立つこともある、高画素機はトリミング耐性が高い

望遠レンズを使っても画面上に小さくなってしまう時などに、トリミングすることにより望遠効果を得られるというメリットがある。具体的に

Nikon D850の画素数 = 8256 × 5504ピクセル = 4689万画素

のD850を使って200mmレンズで撮影した画像を

Nikon D6の画素数 = 5568 × 3712ピクセル = 2082万画素

のピクセルまでトリミングしたとすると、計算上約296mm(ほぼ300mm)レンズで撮影したサイズまで拡大できる。

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2022/1/28 NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、開梱レビュー
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2022/1/26 NIKKOR Z 24-120mm f/4 S レビュー
2022/1/25 【更新】Nikon Z9 ポジティブレビュー。ここが凄い、素晴らしい!
2022/1/23 プロが教える、Nikon Z9のおすすめカスタマイズ設定
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2021/12/14 Nikon Z9 液晶保護フィルムレビュー
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2021/10/28 Nikon Z9、高解像度外観写真
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2021/10/27 Nikon Z9 最新情報
2021/10/27 Nikon Z9 ティザー動画第四弾、ブラックアウトフリー、ファインダー遅延ほとんど無し
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2021/10/5 Nikon Z9 ティザーサイト、キターーーーー!
2021/8/19 EN-EL18d Nikon Z9バッテリー レビュー
2021/8/13 Nikon Z9のコードネームはN2014
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2021/6/29 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S、開梱レビュー
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2021/6/12 Nikon Z6ii、7ヶ月使って分かったポジティブレビュー。ここが凄い、素晴らしい! (更新)
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